レビューと OMO


レビューエンジン「ZETA VOICE」初の公開事例

Markezineに当社のレビューエンジンである「ZETA VOICE」を導入いただいたサンエー・ビーディー様のインタビューの記事が掲載されました。

saneibd-interview-MarkeZine
【記事URL】https://markezine.jp/article/detail/31442

レビューの導入事例は着実に増加していますが、インタビュー記事として公開されるのはこれが初めてです。

この記事にもありますが、レビューで導入前に一番のハードルとなるのが「批判などを書かれる不安」です。

そしてそれは杞憂であることがほとんどです。

リスクはゼロではないですが、おおむねレビューによるプラスのほうがはるかに大きいですし、またそもそもレビューは無条件に投稿されるのではなく目視でチェックをして掲載をするため、公序良俗に反するような誹謗中傷が掲載されることがありません。

もちろん耳の痛い的を射た意見などは掲載したほうがよいですが、それも長い目で見ればサイトにとってもマーチャントにとってもプラスになっていくと私は思います。

当社の主力製品はサイト内検索エンジンである「ZETA SEARCH」ですが、伸び率でいうと「ZETA VOICE」がかなりの勢いです。

そして先日発表した OMO ソリューション「ZETA CLICK」は、正式リリース前ですがかなりの引き合いを頂いています。

面白いのは「ZETA VOICE」と「ZETA CLICK」は、合わせて検討をされる企業が大変多いということです。

レビューと OMO の共通点

一つには業界的な理由があるとは思います。

やはりEC業界でも、デジタルシフトが相対的に早いのはアパレル業界です。

このため他のジャンルに比べてレビューの検討タイミングが早い上に、 OMO の検討も早いというのは要因の一つではないかと思います。

おそらくまだ日本でレビューと OMO のソリューションを揃えているのは当社くらいではないでしょうか。

そしてもう一つの理由として、レビューと OMO は求める内容が同じという点があります。

それはなにかというと、当社がCXにおいて最も重要な要素の一つとして捉えている「透明性(トランスペアレンシー)」です。

レビューも OMO も、消費者がより正確に商品やサービスを把握して購入に至りたい、という動機が共通しているのです。

今年のshoptalkのとあるセッションで「ユーザーは企業より他のユーザーの意見を3倍信用する」という説明がありました。

3倍かどうかはさておき(もっと高いような気もします)、ユーザーは企業の発信している情報よりユーザーの感想や評価のほうを信用するのは間違いありません。

また OMO の本質も、ECだけではなく実際に商品を手にとってみて購入するかどうかを決めたい、でも商品そのものだけではなくネットの情報も活用したい、というネットとリアルの補完関係によって透明性を上げようというのがその本質です。

特にアパレルというのはユーザーの情報感度が高いので、レビューにして OMO にしても、こうした需要がいち早く出てきているのではないでしょうか。

UBER普及の根幹にあるもの

ところで私は先日、レビューと OMO の果たす役割について考えるとき、UBERが大変良い事例ではないかと思い至りました。

日本でUBERはさほど普及していないので、実際にユーザーとして体験してコメントをしているよりは、ビジネスモデルそのものやその収益の実績から「きっとすごいんだろう」というコメントを多く見かける気がします。

そうしたケースでよく言われるのが「シェアリングエコノミーの未来は素晴らしい」というものですが、私はUBERはシェアリングエコノミーの活用が素晴らしかったのではなく、CXが素晴らしかったのだと思っています。

実際に海外にいって(特に英語があまり通じないエリア)移動手段を考えるとき、アメリカの場合にはレンタカーのほうが便利だと感じますが、例えばフランスでもポルトガルでも香港でも、UBERのCXは素晴らしいものでした。

まずドライバーの評価がわかる(そしてドライバーから乗客の評価もわかる)、金額も行き先ごとに事前に知らされている、ドライバーが英語があまり話せなくても行き先は完璧に伝わっている、決済はオンラインなのでリスクがない、レシートも会話せずに確実に手に入る、待ち合わせはお互いのGPSで完全に共有されている、待ち合わせでは通話だけではなくチャットも使える、などとにかく安全にサービスを利用するための透明性が徹底して確保されているのが、UBERがこれだけ普及した理由だと思います。

しいて難点を言えばホテルなどで屋根の下で待ち合わせしていると、GPSが微妙にずれてドライバーがずれた方に向かってしまう、という点くらいです。

これは自分の位置をGPSだけでなく手動入力できるようになれば解決すると思いますが。

いずれにしてもUBERでそのサービスの根幹にあるのはレビュー情報です。

これは間違いありません。

POPUP店舗の台頭

そして、 OMO というのは店舗での購買に対して使われるキーワードなのでUBERのようなサービス型の出費には普通OMOというキーワードは当てはまりませんが、スマホを駆使して発注して出会って利用して支払ってレビューをする、でもその対象は実際の自動車であり移動という意味で、これは完全にオンラインとオフラインをマージした成功事例なのではないかと思います。

つまりUBERにおいては、 OMO というCXを実現するためにレビューが大きな役割を果たしているということです。

そしてそれは、UBERに限らず店舗での購入体験においても同じことが言えるのではないでしょうか。

最近欧米ではPOPUP店舗というのが大変増えています。

製品を体験するためだけの小型でかつ短期間の店舗のことですが、これは OMO といっても「ECのコンバージョンを上げるためにリアル店舗を使う」という、オンラインからオフラインへのアプローチです。

もちろん店舗がよりコンバージョンを上げるために店舗においてデジタルを活用するという OMO のほうが圧倒的に多いと思いますが、いずれにしても OMO に方向はない(オンラインの拡張がオフライン、オフラインの拡張がオンライン)ということです。

先日のRISEのセッションでも、家具のECが体験型店舗(購入はEC)をオープンしたところ、購入金額は30%増、コンバージョンは35%増、購入までの時間は40%減となったというレポートがありました。

今後はこうしたECをPOPUP店舗で補強するタイプの OMO もかなり増えていくことでしょう。

もしかするとそのうち、山手線とかメトロなどの各駅にいろんなブランドのPOPUP店舗があるのが当たり前の光景になるかもしれません。

気に入った場合そのままそこでECで購入すれば、商品はセンターから自宅に配送されるという流れです。

こうした取り組みに興味がありましたら、ぜひお問い合わせください。

 

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【著者情報】
ZETA株式会社
代表取締役社長 山崎 徳之

【連載紹介】
[gihyo.jp]エンジニアと経営のクロスオーバー
[Biz/Zine]テクノロジービジネスの幻想とリアル
[ECZine]人工知能×ECことはじめ
[ECのミカタ]ECの役割
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