用語解説 検索クエリ
検索クエリ で代表的なもの
通常のコラム連載とは別に、今回から定期的に当社の製品に関わるジャンルの用語解説もしていこうと思います。
今回はまず 検索クエリ です。
クエリというのは英語で書くとquery、すなわち質問・問い合わせという意味ですが 検索クエリ というのは要するに、検索条件とほぼ同義になります。
とはいえ 検索クエリ というのは非常に多岐にわたるので、それぞれについて解説してみます。
まず 検索クエリ でも一番代表的なものはキーワードです。
Googleにおけるインターネット検索などでは、最初はこのキーワードしか入れないというケースが殆どではないでしょうか。
キーワードは一つの場合もありますし、複数の場合もあります。
複数のキーワードの場合、それをANDとしてみなすのかORとしてみなすのか、という2パターンがありますが、デフォルトでは概ねANDとしてみなす挙動が多いかと思います。
例えば「ドライバー ゴルフ」であれば、工具のドライバーではなくゴルフのドライバーに関する検索結果が表示されるというように、内部では「ドライバー AND ゴルフ」として処理されています。
ただ、複数キーワードをANDで処理するとヒット数が極端に少なくなってしまう場合、ANDの検索結果の下にORの検索結果をそのまま並べるという挙動も一般的です。
一番代表的な検索条件であるキーワードですが、そのキーワードを使わない 検索クエリ もあります。
例えばゴルフ場予約の場合、キーワードは入れずに日時とエリアとプレー条件などで検索することが多いかと思います。
もちろんゴルフ場の名前をキーワードとして検索するケースもありますが、旅行やレストランなどこうした予約系の 検索クエリ においてはキーワードは使わないパターンもままあります。
詳細な検索結果を得られる絞り込み条件
キーワードの次に使われるのは様々な絞り込み条件です。
ちなみにこうした 検索クエリ における種々の検索条件はフィールド(field)と呼ぶのが一般的です。
検索クエリ だけではなく、たとえばORM(Object relation mappingデータベースをオブジェクト指向プログラミングから操作しやすくするための実装)においても、データベースの個々のカラムに対応する部分をfieldと呼んだりもします。
意味としては、場所や領域、というニュアンスです。
キーワードに加えて各種の絞り込みをすることで、より詳細な検索結果を得ることが出来ます。
この絞り込み操作を、別の言い方で ドリルダウン と呼ぶこともあります。
ドリルダウン としてよくあるのが、カテゴリです。
先程の例でいうと、「ドライバー ゴルフ」もしくは「ドライバー 工具」とキーワードの組み合わせでどちらのドライバーかを指定しても良いですが、それよりはドライバーに対してスポーツとかDIYというカテゴリで ドリルダウン する方が一般的だと思います。
ただし、キーワードの場合には一回で指定できるのに対して ドリルダウン の場合にはキーワードで指定した後にカテゴリで絞り込みをするため、アクション数が増えてしまいます。
この場合の対策、またその他メリット・デメリットはかなりボリュームのあるトピックになるため、 ドリルダウン そのものの解説回でさらに詳しく説明をする予定です。
カテゴリ以外でも絞り込みとして、サイズや色、価格帯(5,000円~10,000円など)、評価(☆3以上など)、配送条件、地域、日付、メーカー、著者など、商品種別ごとに条件はかなり多岐にわたります。
検索結果商品数より重要な ソート 順
キーワード、絞り込みに続く 検索クエリ としては、 ソート があります。
キーワードや絞り込みは検索結果数を変えるのに対して、 ソート は検索結果数には影響せず、それらの並び順をコントロールします。
前回のコラムでも触れましたが、商品検索においては検索結果の商品数より並び順のほうが重要です。
極論全件つねにヒットしていても、ユーザーが買いそうな順にさえ表示されていれば問題ありません。
ユーザーにとって検索結果として実際に意味をもつのは最初の数ページ程度ですから、 ソート もある意味絞り込みといえます。
ソート は発売日順とか価格順とか評価値順とか、いわゆるフィールドのタイプが数値のものだと簡単ですが、商品検索において良い ソート というのは「適当な ソート 」です。
適当と言ってもアバウトという意味ではなく、良い加減、適切という意味です。
デフォルトの ソート は、ユーザーにとってなんとなく良い感じに見える順に商品を並べるのが理想です。
その時は特に 検索クエリ に ソート 条件は入ってこないか、あとは標準という表現をしているケースもあります。
ユーザーが ソート 条件を変えるときは、その適当な ソート ではなく明示的に新しいものが知りたいとか安いものが知りたいときなどです。
また ソート はその性質上、 ドリルダウン と違って複数の条件を重ねるということはありません。
場合によってはタイブレークのソート条件、すなわち ソート の条件の値が同じ商品(発売日が同じなど)が複数ある場合に二次 ソート 条件を指定することもあるかもしれませんが、これはあまり現実的にはないかと思います。
検索クエリ として使われるのは、概ねこの3つ、キーワード、 ドリルダウン 、 ソート となります。
ドリルダウン や ソート は、それ自体が解説が必要なトピックですので、別の回でさらに詳しく説明してみます。
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【著者情報】
ZETA株式会社
代表取締役社長 山崎 徳之
【連載紹介】
[gihyo.jp]エンジニアと経営のクロスオーバー
[Biz/Zine]テクノロジービジネスの幻想とリアル
[ECZine]人工知能×ECことはじめ
[ECのミカタ]ECの役割
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