コインとポイントの将来性


コイン事業について

年始にコイン事業の提携のリリースをしたところ、内容について知り合いから連絡をいただくことが多かったので、もう少し掘り下げてみます。

まず、提携自体はしましたが、事業開始についてはまだ決定ではなく引き続き検討中です。

コイン事業自体、メリットデメリットがあり、また市場についての情報が錯綜している状態というのが正直な感想です。

勘違いした内容のたくさんあるという意味では、2年前のディープラーニングとちょっと似ていますね。

そもそもなんで「仮想通貨」という表現というか翻訳にしたんでしょうか。

仮想というとセカンドライフを思い出しますが、セカンドライフは一気に話題になって大騒ぎした挙句、一気に無くなるという展開でした。

一時期は書店の平置きがセカンドライフ関連だらけでしたよね。短期間でしたが。

一部では「暗号通貨」と呼ぶべきだ、という意見もありますが、これもちょっとしっくり来ない気がします。

当社のリリースではコインと表現していますが、コインが一番良いというわけではなく、coinを訳すならコインがまだ一番マシかな、というくらいです。

コインに比するサービス

それはさておき、コインに比するものはすでに世の中にたくさんあります。

一番わかりやすいのが商店街の地域通貨です。

その商店街でだけ使える通貨ですね。

また、各種コマースにおけるポイントも同様です。

楽天が楽天ポイントで経済圏を作ろうとして、楽天グループ間のサービスのシナジーを出しているケースや、CCCによるTポイント、また航空会社のマイレージなども同様です。

ではなぜいわゆるコインはこれら商店街の地域通貨やポイントとは比較にならない熱狂と騒動を生み出しているのでしょうか。

簡単にいえばそれは、「実需と連動していないから」です。

コマースにおけるポイントやマイレージは、基本的には実際に購入した商品やチケットの還元なので、その価値が暴騰するということはありません。

その価値は常に、実際の通貨に換算して妥当な価値に収まります。

それに対して今のコインというのは、採掘に加えて「コイン自体の売買」がメインターゲットになっているため、投機性が非常に(異常に)高くなっており、ストレートに言えば「一山当てる」という目的の対象になっているというのが今の熱狂や騒動の理由でしょう。

コイン事業の将来性とは

私が思うにコインというのは大きく分けると3つの将来性?から構成されています。

1.ブロックチェーンを始めとするテクノロジーとしての将来性
2.仮想・疑似通貨的な経済に流通する対象としての将来性
3.投機性という(短期間の)将来性

です。

この3つは別物なので、分けて考えるほうがフェアだと思いますが、結構ぐちゃぐちゃな感じはします。

当社が注目しているのは、上記でいうと2番です。

ぶっちゃけ1番はテクノロジーですので、特に良いも悪いもありません。

テクノロジーを手段ではなく目的とした場合、だいたいおかしなことになるというのは、歴史が証明しています。

今の人工知能ブームも同様ですね。

1番については良いも悪いもないので、コイン事業の展開に慎重になっている理由というのは、3番の投機性です。

一般的に熱狂の要因となっている投機性は、当社にとってはデメリットに思えるということです。

コイン事業とコマース、ポイントの親和性

そもそも当社のクライアントはほぼほとんどがコマース企業です。

コマースの一部としてポイントを発行している企業の比率もかなり高いですし、それらポイントの流通総額は、集計はしていないですがかなりの規模になると思います。

それらがコインに変換することが可能になると、これはかなりの将来性がある事業になる、というのが私の考えです。

もちろんポイントというのはコマースにおいてはユーザーの囲い込みの手段にもなっているため、相互流通可能なコインというのはマーケティング的なデメリットに感じられる面もあるでしょうが、「囲い込み」というアプローチも歴史に学べば、初期でしか有効に機能しないというのは明らかです。

実際、マイレージはすでに他のポイントや商品券にできるケースがほとんどですし、楽天ポイントもEdyを通じて通貨に変換できます(Edyが楽天グループというのもありますが)。

もっといえば、ぶっちゃけ「仮想・疑似」ではない、いわゆる通貨に変換できないコインにはほとんど意味がないですし、変換できなければ投機性も熱狂も関係ないでしょう。

「将来は全部コインで生活できるようになれば関係ない」という意見は現時点では絵空事です。

ZETAが考えるコイン事業

当社のクライアントは大手コマース企業ばかりですから、そのクライアントごとにICOを実現していくことが、現時点での理想的な展開というか目標です。

そのためには絵に描いた餅ではなく、実現のリアリティをまず高める必要があり、そのために「事業開始の判断より前に、具体的な提携」を行いました。

準備を整えて、その上でこの展開に参画を希望してもらえるかについて、クライアントに打診をしていくのが次のステップです。

その中で、投機性というデメリットをヘッジして、取り組む意味がある事業を構築していければ、コマースにおけるコインの流通というのは魅力的な市場になっていくでしょうし、その中で当社のも貢献していくことが出来れば幸いです。

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【著者情報】
ZETA株式会社
代表取締役社長 山崎 徳之

【連載紹介】
[gihyo.jp]エンジニアと経営のクロスオーバー
[Biz/Zine]テクノロジービジネスの幻想とリアル
[ECZine]人工知能×ECことはじめ
[ECのミカタ]ECの役割
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