クチコミデータの持つ価値


コマースのソーシャル化

先日のサイジニアの決算説明会資料にて、今後の事業ロードマップ構想について記載をしました。
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2022年6月期第2四半期決算説明会資料について
https://zetacx.com/column/miscellaneous/financial-results-briefing-materials-202202/2022/0224
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具体的にはクチコミデータ、リテールメディアテック、ポストクッキーの3つです。
今回はこの中から、クチコミデータについて触れてみたいと思います。

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ZETAでは以前からZETA VOICEというレビューエンジンを提供してきました。
提供開始から3年ほどはほとんど導入の実績がありませんでしたが、ここ2年ほどで急速に導入事例が増えてきています。

またZETAの主力製品であるZETA SEARCH同様、ZETA VOICEも高機能を売りにしたハイエンド向けの製品となっています。
具体的には、レビューする対象の製品について複数の項目で評価が出来ること(これはすでに実例が多くあるので珍しくない機能だと思いますが)、またレビュアー自身のプロフィールを登録できること、そしてインタラクティブなコミュニケーション機能があるなどです。

CXを向上させる情報提供

まず複数項目での評価についてですが、まだまだ国内のECでは、あるプロダクトについて評価する項目は総合評価の一つのみというケースが多いかと思いますが、「何についての評価」なのかは複数あるほうがCXが向上するケースは多々あると思います。
性能なのか、リーズナブルさなのか、デザインなのか、互換性なのかなど、そのジャンルによってユーザーがレビューを参照したい軸は様々です。

次にレビュアー自身のプロフィールですが、これは「どういったユーザーがそのクチコミを投稿したのか」がCXの向上につながるケースがあります。
例えばアパレルでは性別、身長、年齢層などが同じもしくは近しいユーザーのレビューのほうが参考になるケースは多いでしょう。
海外だと「目の色が何色か」というのもアパレルのレビューにおいては重視されるというデータもあります。
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How to Display Reviews to Boost Conversions: Focus on What, Not How
https://www.powerreviews.com/blog/how-to-display-reviews-to-boost-conversions
引用元:POWER REVIEWS
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また他の例えとして、ゴルフのクラブについて、アスリートタイプのユーザーが高く評価しているのか、まだ初心者レベルのユーザーが高く評価しているのかでは、同じ高評価でも意味が変わってくるケースなどもありえます。
家具などではレビュアーの間取りや部屋の広さ、家族構成というのも、重要かもしれません。

前述した製品を複数項目で評価するという機能と、レビュアーのプロフィールを掛け合わせることで、クチコミのもつCX向上の可能性が一気に高まります
総合評価しかないクチコミの場合、「全ユーザーに共通する、最大公約数的要素」についてしか参考にならないかもしれません。

クチコミでの双方向のコミュニケーション

またインタラクティブなコミュニケーションについてですが、TwitterやFacebookのリプライなどと同様、UGC(User Generated Contents=ユーザー生成コンテンツ)においてはユーザー同士のコミュニケーションはそのコンテンツを活発化させる大きな要素となります。
レビューに関しても、片方向の感想だけより、その感想についての質問、またその質問への回答という双方向もしくは多方向のコミュニケーションのほうが、CXを向上させるのは容易に想像できます。
質問への回答は、元々のレビュアーだけではなく、メーカーの担当者、小売りのカスタマーサポート、他の購入者などが参加する可能性もあります。

ZETA VOICEの場合、こうしたインタラクティブなレビューはQ&Aやフォーラムという呼び方をしていますが、今後のコマースにおいてはこうしたUGCがかなり重要なCX要素になってくるのではないかと予想しています。
あえてECと書かずにコマースと書いたのは、クチコミはもはやECで参照されるだけではなく、店舗における購買体験においても相当重要視される要素になりつつあるからです。
例えばEC化率が35%というとかなり高いですが、逆に言えばEC化率がかなり高いケースでも店舗での購買はその倍近くあるわけですから、これからのコマースにおいてクチコミが影響するCX向上の範囲というのは相当広いと言えるでしょう。
また補足ですが、店舗でユーザーを商品クチコミに誘導することは、コンバージョンの向上にも繋がりますし、他社ECではなく自社ECでの購買へと繋げやすくなりますので、大変重要なポイントとなってきます。
この店舗におけるクチコミへの誘導は、当面のOMO施策の最重要ポイントの一つではないでしょうか。

クチコミデータに見る集合知

さて、こうして提供をしているZETA VOICEで扱っているクチコミデータの数は、2021年12月時点で400万件を突破し、さらに日々増加中です。

クチコミの単純件数というだけではなく、それらのデータの中に前述したプロダクトごとの評価項目やレビュアーの属性などが入っているので、これは膨大なコンテンツでありまた集合知となり得ます。

元々サイジニアもZETAもレコメンドを事業の発端としていることもあり、集合知の取り扱いについてはこれまでのノウハウやエンジニアリングの蓄積もあるため、コンテンツとしてだけではなく集合知としての価値をクチコミに見出していきCX向上に役立てることが出来ると考えています。
またさらに、ZETAではこうして蓄積したクチコミデータをB2C向けビジネスとして展開する取り組みに着手しています。
こうしたクチコミデータの展開については、また発表できる段階になった時点でアナウンスをする予定です。

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【著者情報】
ZETA株式会社
代表取締役社長 山崎 徳之

【連載紹介】
[gihyo.jp]エンジニアと経営のクロスオーバー
[Biz/Zine]テクノロジービジネスの幻想とリアル
[ECZine]人工知能×ECことはじめ
[ECのミカタ]ECの役割
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