用語解説 検索の ドリルダウン


絞り込み の設計はCVに影響する

商品検索などの場合、検索クエリはキーワードだけではなく、さまざまな条件で 絞り込み をするケースがほとんどです。

この 絞り込み という動作を ドリルダウン と呼ぶ とも呼びます。

ドリルダウン は検索のアクションだけではなく、ナビゲーションとして使われることもままあります。

トップからカテゴリを選択などが代表的な例です。

カテゴリを選択している時点で検索の 絞り込み をしているということですね。

もちろん、カテゴリトップがまたナビゲーションの場合には検索の一部ではないですが。

さて ドリルダウン には商材によってさまざまなものがありますが、いずれにしてもその内容は「項目」と「要素」によって構成されています。

例えばゴルフ予約の場合、地域が項目で各都道府県が要素、日時が項目で具体的な日付が要素、価格が項目で価格の範囲が要素などです。

データベースでいうと項目はカラム(正規化していれば外部キーのケースも)、要素はその値です。

最初に「検索クエリはキーワードだけではなく」と書きましたが、キーワードは使わず ドリルダウン だけで検索していくケースもあります。

ゴルフ予約などは、キーワードはあまり使わないでしょう(ゴルフ場名くらい)。

検索クエリにおいてはキーワードはもちろん大変重要ですが、商品検索においてはこの ドリルダウン をどう設計するかがコンバージョンを上げるために非常に重要になります。

ドリルダウン 項目はユーザー目線を意識すること

ドリルダウン の項目で一番良く出てくるものの一つはカテゴリだと思いますが、このカテゴリの分け方がイマイチだったり機械的だったりすると、どのカテゴリで ドリルダウン していいかわからなかったり、実は目当ての商品がない要素で ドリルダウン してしまうおそれがあります。

商品によっては、どちらのカテゴリに分類していいかわからないものがありますが、それをどちらかにしか分類しないと見つけてもらえなくなるリスクが発生します。

データの正規化という観点ではどちらかだけに分類するのが良いといえますが、商売的な観点ではそうではないということです。

この記事を読んでいる方でも、カテゴリの ドリルダウン したときに思った方と違うカテゴリに分類されていた、という体験がある人はいるのではないでしょうか。

また ドリルダウン は、複数の項目で行うことも良くあります。

カテゴリで絞り込んで価格帯で絞り込むなど。

最近ではさすがにあまり見なくなりましたが、以前だと 絞り込み 解除が一括でしか出来ないというかなり不便な仕様が結構ありました。

カテゴリで 絞り込み 価格帯で絞り込んで、価格帯だけ解除したいけどカテゴリも一緒に解除するしかない、というのはユーザー目線からするとありえない仕様ではあります。

ドリルダウン項目はユーザー目線が重要

絞り込み 解除は項目ごとに個別にできるが、 絞り込み の要素変更はできない、という仕様は今でもたまに見ます。

価格帯を5000-10000円から10000-20000円に変更したいとき、一旦解除するしかないということですが、これも結構不便です。

ファセットカウント で余計なアクションを減らす

ドリルダウン で重要な機能の一つに、 ファセットカウント というものがあります。

ファセットとは、 ドリルダウン の項目と要素のことです。

詳しく言うと項目はファセットフィールド、要素はファセットパラメーターと呼ぶこともありますが、実際にはほぼファセットと呼ばれます。

検索の実装で、項目で ドリルダウン したら何件残る、という表示を見たことがあるのではないでしょうか。

例えばレストラン検索で、イタリアンで検索した状態のときに

====================
東京(120)

→ 恵比寿(30)

→ 赤坂(18)

→ 六本木(24)
====================

などと表示される、この数字を ファセットカウント といいます。

「この要素で ドリルダウン したら何件残る」ということが、「ドリルダウンする前に」わかるというのは大変重要な機能です。

(0)すなわち0件と表示されていたらドリルダウンしないでしょう。

そもそも0件だと要素的に表示されないという選択肢もありますが、1件とか2件でも期待薄なので ドリルダウン する要素としてはユーザーは選択として後回しにすると思います。

ファセットカウントがないと、ドリルダウンして検索結果が少ないとき、 ドリルダウン のやり直しを誘発する可能性があるということです。

検索の労力を減らすことがCV向上に繋がる

他にも ドリルダウン で有効な機能として、除外 ドリルダウン があります。

例えばゴルフ予約の検索において、「ハーフプレー除外」「早朝スルー除外」などの項目があったりしますが、この「選ぶ」のではなく「選ばない」という ドリルダウン も、ユーザー利便性という意味では有効だといえます。

ドリルダウン の機能の実例を幾つか挙げてみましたが、重要なことは「ユーザーががっかりするようなアクションを誘発しない」ようにすることです。

お目当ての商品がないカテゴリでの ドリルダウン を防ぐ(複数のカテゴリに紐付ける)、 ドリルダウン 後の結果が少ないことを防ぐ( ファセットカウント を表示する)などです。

ユーザーは買い物をしに来ているのであり、そのためにかかる労力は少ないほどコンバージョンは高くなります。

カート機能とか決済機能とかサインアップフォームなどで、画面遷移や操作を少なくすることが離脱を減らす、というのは広く認識されているかと思いますが、「商品を選ぶ」というECのメインの場面において離脱を誘発するような検索の実装をするというのは、まさに本末転倒であるといえます。

検索というのは店舗における店員との会話そのものなので、自身が店舗で店員に商品について問い合わせをしているシーンを浮かべれば、自ずと良い実装というものが浮かび上がってきます。

検索というのは店舗における店員との会話

検索と店舗における店員との会話の関係については、また別途解説する予定です。

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【著者情報】
ZETA株式会社
代表取締役社長 山崎 徳之

【連載紹介】
[gihyo.jp]エンジニアと経営のクロスオーバー
[Biz/Zine]テクノロジービジネスの幻想とリアル
[ECZine]人工知能×ECことはじめ
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